ブラジルの首都・ブラジリアと言えば…なにを思い浮かべますか?
今から45年前に新しく首都となった、近未来的な建造物の立ち並ぶ人工都市。ブラジリアは今やUNESCOの世界遺産(文化遺産)にも登録されています。
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ブラジリアを象徴する大聖堂、カテドラル・メトロポリターナ。
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久しぶりにブラジリアに行ってきました。これまでブラジリアと言えば、お役所関係への取材許可申請や交渉で立ち寄ったぐらいでした。
今回は地元の日系団体に招かれての拙作ドキュメンタリービデオの上映会。2日間にわたる上映会の合間に、ブラジリアの意外な観光穴場を探してみました。
なんと中心街から9kmの至近距離に、国立公園があることを知りました。
その名も「ブラジリア国立公園」。
広さは2万8千ヘクタール、日本の新宿御苑の約475倍! 市民から「アグア・ミネラル(ミネラル・ウオーター)」の通称で呼ばれる憩いの地だといいます。ひと昔前のSF映画に出てきそうな世界遺産の建物群に失礼して、首都のなかの国立公園に向かいました。
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| 国立公園内の源泉でミネラルウオーターをゲットする筆者。 |
入園料は3レアイス(約130円)、開園時間は午前8時から午後4時まで。セラードと呼ばれる熱帯サバンナの森が拡がっています。
セラード地帯は近代的な農業に適さないため、かつては不毛の荒地などと呼ばれることもありました。しかし今日では、薬用植物などが豊富で、貴重な動植物の宝庫であることが知られています。いっぽうアマゾン以上に生態系が脅かされていることから、世界各地の環境問題の専門家の注目を集めています。
首都圏でエコ・ツーリズムの楽しめるブラジリア国立公園には、タテガミオオカミやオオアリクイなど、絶滅の危機に瀕した野生生物も生息しているといいます。ビジターの立ち入り可能な区域でも、人出の少ない時にはアルマジロやカピヴァラ、オマキザルなどに遭遇できる時もあるとか。
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ブラジリア国立公園は、まさしく水の聖地。
この公園内に、南米の二大大河、アマゾン川とラ・プラタ川、そしてブラジル国内だけを流れる川としては最長のサン・フランシスコ川、この三つの大河川の源流がここにあるのです! セラードの森は首都圏の生活用水の涵養林であるばかりか、南米大陸に広く潤いを与えてくれているのです。
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| プールサイドに野生のオマキザルが登場、市民のお弁当のおすそ分けに預かる。 |
市民にとっての目玉は、セラードの森に囲まれた純正ミネラル・ウオーター100パーセントの巨大プール。塩素臭くないプールで、子供にも安心な深さ。更衣室もきれいで監視員もいますので、ますます安心です。
日曜の日中の人出にもかかわらず、オマキザルの群れまで近づいてきます。パンタナールやアマゾンへ虫に刺されに行かなくても、野生動物に会える!リオのコパカバーナで強盗の心配をしなくても、水着のブラジルねーちゃんたちの甲羅干しを拝める!
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| セラードの森に囲まれたミネラルウオーターの巨大プール。 |
標高1000メートルを超える高原地帯でもあるブラジリアでは、心に染みるほどの碧空を堪能できます。セラードの森林浴も楽しみながら、ついつい昼間からセルヴェージャ(ビール)でもいただきたくなり、天然水プール近くの売店に向かいました。
しかし残念ながらアルコール類はNGでした。ちなみにCDデッキなどの音響機器の使用、シュラスコ(バーベキュー)などの火の使用もご法度とのこと。さすが市民の憩いの地。
次回は海パンにお握り、それに水筒に○○でも入れて持参してブラジリアを訪問したいものです。
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◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇
岡村淳(おかむら・じゅん)
1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。考古学と民俗学から、縄文文化と現代の日本文化の相関を探る。
1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)に入社。牛山プロデューサーにTVドキュメンタリー作りを叩き込まれ、壮大なトラウマとなる。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
最近作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)など。
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