「1950年代、リオ・デ・ジャネイロではリッチな音楽愛好者の中でジャズを嗜好するグループがあったんだ。その当時は、ジャズをするにはリオに行かなければならなかった・・・」と、知り合いのボサノヴァ作家のルイス・ビリンバウさんは語り出しました。
和音はジャズの影響を受け、歌はあたかも語りかけるように歌うボサノヴァは、当初、サンバジャズと呼ばれていました。
「そのグループの中に、ナラ・レオン(Nara Leao)、エド・ローボ(EduLobo)、カルロス・リラ(Carlos Lyra)、セルジオ・ヒカルド(Sergio Ricardo)、マイスターの故アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim 通称Tom Jobim)らとバイアから上京したジョアン・ジルベルト(Joao Gilberto)が居た。その当時、ボサノヴァとしてまだ確立していなかったものを、ジョアン・ジルベルトがひとつの音楽のスタイルとしてこの世に出したと言えるだろう」
やはりボサノーヴァ作家として有名だった故ヴィニスイオ・ジ・モライス(Vinicio de Moraes)と親しかったビリンバウさんは、壁に掛けてあった彼と一緒に撮った写真を撮らせてくれました。
スタイルについてはこのへんにして。
ボサノーヴァを語るにあたって、ある曲を引用してみます。
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Se voce me disser que eu desafino ,amor,
愛する人よ、もし私が音痴だと言うなら
Saiba que isso me provoca imensa dor.....
それが私に計り知れない痛みを招くことを知っていてください |
と言うフレーズから始まるこの曲は『デザフィナ−ド(Desafinado)』。曲の一部を抜粋して訳してみました。ボサノヴァといえばこの他にChega de Saudade、Garota de Ipanema、Waveなど有名な曲がありますが、この曲ほどボサノヴァについて良く語っている曲は無いのではないでしょうか。
この歌の根底にある、ブラジル人の音楽に対するスタンスをわかりやすくするために、巷に出ている歌詞のような意訳ではなく、かなり直接的に訳してみました。 |
Se voce insiste em classificar o meu comportamento anti-musical 〜〜(中略)
もしあなたが私の非音楽的態度を批評するのに固執するなら........
Que isto e Bossa-nova,isto e muito natural 〜〜(中略)
それがボサノーヴァ、とても自然なもの〜
〜〜 So nao podera falar assim do meu amor,
〜ただ、私の愛についてそんな風に言えなくなるだろう
Este e o maior que voce pode encontrar
これは君が出会えるものの内で最大のもの
Voce com sua musica esqueceu o principal
君とその音楽は本質を忘れてしまった。
Que no peito dos desafinados ,no fundo do peito bate calado,
音痴の胸の中に、胸の奥に音も立てずに鼓動を打つ
no peito dos desafinados tambem bate um coracao
音痴の胸の中にも鼓動は打つということを
作詞:Tom Jobim,Joao Gilberto |
と言って終わります。
音楽は楽しむ為にあるという姿勢が根本にあるブラジル人。
ただ静かに座って聴くというよりも、踊ったり、友人と食べたり飲んだりしながら聴くのが、正しい(?)聴き方かもしれませんね。
サルヴァドールに来られる時には、是非、生で聴いてみてはいかが? |
生演奏のあるレストラン
Volare(ヴォラ−リ)
Joao das Botas,157 Canela
tel.071-328-6644,245-6644
金曜日
Solar do Unhao(ソラ−ル ド ウニャオン)
Av.Contorno s/n
tel.071-329-5551
土曜日午後
Casquinha de Siri(カスキーニャ デ スイリ)
Av Octavio Mangabeira
tel.071-367-1234
毎日21:00-02:00
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■取材協力
■筆者プロフィール
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久枝・高橋・サントス
音大卒業後、ピアノ教師に。結婚を機に13年前にブラジルに渡る。
現在は、サルバドールの海沿いに暮らし、ピアノや歌を教えている。 |
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